コントラバスはピチカートで弾くこともありますが、弓を使ってアルコで弾くことも多くあります。
弓で弾くには、まず弓を張ります。
ときどき、弓を張りすぎて棹(さお)と毛がほぼ平行になっているような方も見かけることがあります。
キンキンに張った弓で演奏してもいい演奏はできません。
では、どのくらいの張り具合がいいのでしょうか。
毛の張り具合については、奏者の個人差も大きく、これがベストと言うものはありません。
ただ、張りすぎても緩すぎても弓にはよくありません。
どのようなよくないことがあるのでしょうか。
これから伝えたいことは・・・
折れる
張りすぎると、弓が折れる危険が高くなります。
弓は一度折れてしまうともとには戻りません。
木の弾力がなくなる
弓の棹には、元々反りが入れられています。
この反りによる木の弾力は演奏に大きく影響します。
スピッカートでもこの弾力を利用します。
弦への食いつきにも影響します。
張りすぎると、木も張った状態になり、木が元々持っている弾力が失われてしまいます。
弓が弦に当たって木を傷めてしまう
あまりにも張り具合がゆるいと、大きい音を弾いたときに、弦に弓の棹が当たってこすれてしまいます。
これを繰り返すと、徐々に棹の表面がいたんできて棹が黒ずみ、木を傷めてしまいます。
弓のちょうどいい張り具合は?
弓に重さをのせてフォルテを演奏するとき、弓中が弦にこすれないくらい程度。
このくらいが弓に負担のかからない張り具合です。
もし少し弾きにくいなと思ったら、この張り具合を基本にして少しだけ張ってみるとか、緩めてみるとか調整して、自分の弾きやすい張り具合を見つけていきましょう。
まとめ
弓のちょうどいい張り具合は、
- 弓に重さをのせてフォルテを演奏するとき、弓中が弦にこすれないくらい程度
そこから、自分の好みによって微調整します。
張り具合を少し変えるだけで、弾きやすくなったり、弾きにくくなったりします。
自分がいちばん弾きやすい張り具合を見つけてみましょう!