松脂を塗りすぎると弾きにくくなる理由とは?

松脂と弓アクセサリー
この記事は約5分で読めます。

コントラバスを弾くとき、弓の毛に松脂を塗ります。

その量、頻度は、1週間に一度程度しか塗らない人から、練習のたびに3回も4回も塗りまくる人までさまざまです。

松脂の適量は人によって少しずつ違っています。

ただ、松脂の塗り過ぎはおすすめできません。

この記事では、松脂を塗りすぎるとどうなるか、また、適量はどのくらいかをご紹介します。

音の鳴る仕組み

以前、次のような記事を書きました。

その記事の中で、音の鳴る仕組みについて書きました。

弦は、毛のキューティクルと松脂の相乗効果で毛に引っかかります。

松脂も音に深く関係しているので、ここでもう一度ご紹介しておきます。

Bowed violin string in slow motion
  1. 弦が毛に引っかかる
  2. 毛によって弦が横方向に引っ張られる
  3. 引っ張られた弦が毛の引っかかりの限界になる
  4. 毛から弦が滑って、反対の横方向に振動する ←この時音が出る

1~4が弾いている間繰り返されます。

松脂を塗りすぎるとどうなるか

コントラバスの松脂には色んな種類がありますが、ざっくりと分けると、

  • 粉っぽい系
  • 粘っこい系

の松脂があります。

柔らかくて一見粘っこい系かなと言う松脂でも、弾いてみると弦に白い粉がつく粉っぽい系だったりするので、弾いてみて弦に白い粉がつくかどうかで判断するといいと思います。

また、コントラバスの松脂は、引っかかりを良くするための鉱物性の油や混ぜ物の量が多くなっています。

その量や質によって松脂ごとに特徴が違ってきます。

松脂のタイプによって、松脂を塗りすぎるとどうなるかをご紹介します。

粉っぽい系の松脂

粉っぽい松脂を塗りすぎると、毛についた松脂の粉の上にさらに松脂の粉が層になってくっつきます。

その結果、弦と毛の間に松脂の層が複数はさまることになります。

この状態で弾くと、毛のキューティクルの効果は効率的に発揮することができなくなります。

そのため、松脂の上で松脂が滑ることになり、塗れば塗るほど毛が滑るようになってしまいます。

また、弦に松脂の粉がこびりつき、さらに楽器の表板や横板に粉が飛び散ってしまいます。

練習後にこれらのダストを丁寧に拭き取っておかないと、楽器のニスと松脂が同化して楽器の表面がザラザラになって楽器自体を痛めてしまうことになります。

粘っこい系の松脂

粘っこい松脂を塗りすぎると、毛についた松脂が毛全体について、毛を松脂でコーティングしてしまいます。

引っかかりは良くなるかもしれません。

しかし、松脂の引っかかりに頼ってしまうことになり、発音をコントロールするのが難しくなります。

たいていの場合、発音が遅くなる傾向にあります。

また、弦が振動したいのに、松脂の粘着力が弦をとらえて、弦の自然な振動を妨げてしまうことにもなります。

松脂によっては、ぬるっとした感覚になり、引っかからなくなる物もあります。

松脂は、温度が高くなると柔らかくなる性質があります。

そのため、塗りすぎた状態で練習を終えると、松脂が毛をコーティングした状態で冷えて固まってしまいます。

この状態で次回そのまま弾こうとすると、最初スルスルで全然引っかからない状態になります。

しばらく弾いて弦との摩擦で温度が上がってくると引っかかるようになるのですが、このスルスルの状態を、松脂がついていないと錯覚して更に松脂を塗り足してしまうと、塗り過ぎの状態がさらに悪化してしまいます。

粘っこい系の松脂が毛をコーティングした状態で夏を迎えると、練習していない間に松脂がとけ、毛に松脂のつぶつぶがついてしまうことがあります。

この状態になってしまうと、そのまま松脂を塗るとつぶつぶが大きくなっていきます。

塗り過ぎの状態になったときの対処方法とは?

どのくらいの松脂が毛についているかを注意していても、どうしても塗りすぎてしまうことはあります。

そんなときはどうしたら良いでしょうか?

塗りすぎた松脂を取る方法
  • 歯ブラシで毛を軽くとかす
  • 松脂を塗り足さずに練習する

歯ブラシで毛をとくと余分な松脂が少し取れます。

あとは、塗り過ぎの状態が改善するまで松脂を塗らずに練習します。

絶対にやってはいけないのは、

毛についた松脂を取るためにやってはいけない方法
  • タオルで毛を拭く
  • 弓を振って毛についた松脂を落とす

タオルで毛を拭くと、タオルの繊維が毛についてしまいます。

また、毛を傷めてしまう可能性もあります。

弓を振っても松脂は毛にしっかりくっついているので落ちません。

弓を振って何かにあたって弓が折れてしまうリスクのほうが高くなります。

松脂の適量とは?

松脂は2回程度にしておくとちょうどよいと思います。

できるだけ、弓の毛全体にうっすら均一につくように塗ったほうが弾きやすくなります。

偏っていると、引っかかり具合が場所によって変わってしまうので、弾きにくくなります。

弓元と弓先だけを何度も塗る人を見たことがありますが、これは弓元と弓先のさらに使いにくくしているように思えます。

まとめ

この記事では、松脂を塗りすぎるとどうなるか、また、その適量についてご紹介してきました。

一度松脂を塗り過ぎると、松脂を取り除くには次の方法を試してみてください。

塗りすぎた松脂を取る方法
  • 歯ブラシで毛をとかす
  • 松脂を塗り足さずに練習する

また、次の方法は絶対にやらないでください。

毛についた松脂を取るためにやってはいけない方法
  • タオルで毛を拭く
  • 弓を振って毛についた松脂を落とす

松脂は、2回程度、弓の毛全体にうっすら均一に塗るようにしましょう!

人によって弾きやすいと思う量や頻度が少しずつ違います。

松脂の種類によっても変わってきます。

また、季節や天気によっても変わってきます。

自分のベストな量、頻度を見つけてみましょう。

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アマチュアのコントラバス弾き。
18歳よりコントラバスを始め、コントラバスを新 眞二氏に師事。

岡山県生まれ。
家族は妻と息子、娘の4人家族。
職業はプログラマーです。
現在は徳島県在住です。

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