私が所属しているオーケストラは、毎年6月に第九を演奏します。
その第九の一楽章をさらっていて、以前、トレーナーの先生に言われたことを思い出したのでご紹介します。
私も学校では習った記憶がなく、習慣的な楽譜の暗黙の了解のようです。
ちょっとしたことですが、知らないと一人だけ弾き方が違ったりして恥ずかしい思いをすることがあるかもしれません。
この記事では、学校では習わないスラーの弾き方のルールについてご紹介します。
スラーの弾き方
さっそくですが、ひとつ問題を出します。
楽譜を見て、スラーをどのように弾けばいいかを考えてみてください。
問題
次の楽譜をコントラバスで弾くとき、スラーはどのように弾きますか?
上の楽譜では、各小節の頭の2つの音にスラーがかかっています。
スラーのかかっていない音にはスタッカートがついています。
スラーはどのように弾けばいいでしょうか?
答え
思いつく弾き方は2種類あると思います。
- A
- B
AとBでは、スラーのかかった2つ目の音の弾き方が違います。
2つ目の音の長さを、短くスタッカートで弾くか、それとも長く弾くかです。
どちらが正解でしょうか?
正解は、Aの方の弾き方です。
2つ目の音は、スタッカートをつけて短く弾きます。
もし、Bのように長く弾く場合は、問題の楽譜のような書き方はせず、次のように指定されます。
スラーの弾き方のルールとは?
スラーの弾き方のルールとは、スラーのかかった2つ目の音は、その次に来る音の形に合わせるということです。
つまり、次に来る音にスタッカートがついていれば、スタッカートをつけて短く弾きます。
そうでなければ、長く弾きます。
たとえば、次のような楽譜の場合は、スラーの2つ目の音の次の音にはスタッカートがついていないので、スラーの2つ目の音は長く弾きます。
その他にも、スラーのあとにスラーが来る場合なんかも長く弾きます。
これは、冒頭にも書きましたが、習慣的な楽譜の暗黙の了解のようで、何も書かれていなければこのルールに従い、異なる弾き方をする場合は、明示的に指定するということになっているようです。
まとめ
この記事では、学校では習わないスラーの弾き方のルールについてご紹介しました。
- スラーのかかった音の最後の音は、その次に来る音の形に合わせます。
小さい頃からピアノやヴァイオリンを習っていたりすると、先生から言われて知っている常識的なことかもしれません。
私のような、ある程度大きくなってから音楽を始めた人は、初めて聞くことかもしれません。
参考になりましたら幸いです。