コントラバスで曲の練習をしていると音程がずれることがあります。
音程がずれたとき、ずれているところを確認すると思いますが、チェックする順番を気をつけないと、せっかく確認しても無駄になってしまうことがあります。
この記事では、音程がずれたとき、チェックする順番をご紹介します。
音程がずれやすいシチュエーション
音程がずれるシチュエーションとして、3つ考えられます。
- フレーズの最初の音
- 移弦したあとの音
- シフティングしたあとの音
これについては、次の記事を書きました。
同じ音をずっと弾いている限りは、音程がずれることはあまりないと思います。
上に書いた3つのシチュエーションが多いのではないでしょうか?
音程がずれたときにチェックする順番
音程がずれたとき、最初に左手の弦を押さえている指の位置に注目して、どれくらいずれているのかチェックしていませんか?
指の位置だけをずらして音程をあわせるのはおすすめできません。
確かに、ずれている量の確認も必要ですが、その前にチェックしておくことがあります。
音程のイメージ
まずチェックするのは、音程をイメージできているかです。
これから弾く音程がイメージできていなければ、毎回弾く音程を弾くことはできません。
音程のイメージについては、次の記事を書きました。
体勢がずれていないか
つぎは、体勢です。
体の位置、かまえがずれていないかをチェックします。
- 体と楽器の位置はずれていないか
- 体の重心は正しい位置にあるか
- 首に力が入っていないか
その音を出すための体勢がずれていては、左手の指が正しい位置に行けません。
また、体勢が崩れたまま演奏をつづけると、腰を痛める原因にもなります。
肩の位置がずれていないか
体勢がずれていなければ、次は肩です。
- 上がりすぎていないか
- 下がりすぎていないか
- 前に出すぎていないか
- 後ろに引きすぎていないか
- 力が入りすぎていないか
肩が正しい位置にないと、左手のポジションもずれてしまいます。
肘の位置がずれていないか
肩の次は肘です。
- 下がりすぎていないか
- 上がりすぎていないか
- 外側に出すぎていないか
- 内側に引きすぎていないか
- 力が入りすぎていないか
肘が正しい位置にないと、左手のポジションもずれてしまいます。
さらに、手首に無理がかかって腱鞘炎などを引き起こすこともあります。
手首の位置がずれていないか
肩の次は手首です。
- 下がりすぎていないか
- 上がりすぎていないか
- 外側に出すぎてないか
- 内側にひっこんでいないか
- 力が入りすぎていないか
手首の位置が正しい位置にないと、指に力が入らなくて音程がずれてしまいます。
さらに、指の関節に無理がかかって腱鞘炎などを引き起こすこともあります。
親指の位置がずれていないか
手首の次は親指です。
- 正しい位置にあるか
- 上を向きすぎていないか
- 力が入りすぎていないか
親指の位置は、ハーフポジションから3と4の間のポジションまでは、親指は中指の裏。
第4ポジションは人差し指の裏。
それ以降は第7ポジションまで、ポジションごとに少しずつ親指が指板の横にむかってでてきます。
それぞれのポジションの正しい位置に親指がないと、弦を押さえる人差し指から小指は正しい位置をおさえることができません。
また、親指が上を向いていたりすると、指に力が入らなかったり、次のシフティングがしにくかったりします。
弦をおさえる指がずれていないか
やっと弦を押さえる指まできました。
- 各ポジションの正しい形になっているか
- 各ポジションの正しい位置に、弦をおさえている指があるか
- 左手のブリッジはしっかりできているか
- 弦が指板につくまで押さえきれているか。
- 弦を押さえすぎていないか
ポジションの形が崩れていると正しい音程は弾けません。
このとき、たとえば小指までおさえているときは、中指、人差し指の位置も確認します。
弾いている音をおさえている指以外の指も正しい位置にないと、次の音で音程がずれてしまうためです。
まとめ
この記事では、音程がずれたとき、チェックする順番をご紹介してきました。
流れとしては、頭から体そして、大きな関節から小さな関節に向かって順にチェックしていきます。
- 頭で音程がイメージできているか
- 体勢がずれていないか
- 肩の位置がずれていないか
- 肘の位置がずれていないか
- 手首の位置がずれていないか
- 親指の位置がずれていないか
- 弦をおさえる指がずれていないか
大きな関節がずれていると小さな関節でいくら調整しようとしても調整しきれません。
そして、大きなところがずれていると、色んな所に無理がかかって、体を痛める原因にもなります。
ぜひ参考にしてみてください。