コントラバスの表板には駒が立っています。
駒は、弦の振動を楽器本体に伝えるためにとても大切なパーツです。
この記事では、自分でできる駒のセルフチェックについてご紹介します。
駒の位置と角度
楽器ごとに駒の位置はほぼ決まっています。
上下方向は、f字孔の内側の切込みの位置。
左右方向は、f字孔の上の穴の位置を基準に決められています。
また、駒の角度は、テールピース側の面が表板と直角になるように立てられています。
駒の位置は、魂柱の位置とも密接に関係しています。
素人が仕組みを理解しないまま勝手に動かすと楽器の調整が狂ってしまいます。
駒の位置を移動するのはやめておきましょう。
駒のセルフチェック
駒は、弦によってしっかり表板に押さえられているので、駒に衝撃を与えないかぎり、普通に練習しているだけでは駒は動きません。
しかし、駒の角度は弦の張替えや、日々の練習で少しずつ変わることがあります。
駒は、チューニングや弦の張替えによって、指板側に引っ張られます。
これらを繰り返すことで、少しずつ指板側に反ってくることがあります。
上の写真ほど曲がることは少ないかもしれませんが、ここまで反ると駒の交換ということになり、痛い出費になってしまいます。
テールピース側の駒の面と表板が直角になっているかを確認し、もし直角になっていなかったら、弦を少し緩めて直角に修正するか、調整に出してなおしてもらいましょう。
また、駒が反っていなくても、少しだけ駒の足のテールピース側が浮いて、すき間ができることがあります。
ちょっとみただけでは、気づきにくいすき間ですが、駒の足が浮いていると、弦の振動を楽器本体にうまく伝えることができなくなります。
下の写真のように、コピー用紙を駒の足と表板の間に差し込んでみると駒の足が浮いているかどうかを簡単にチェックすることができます。
まとめ
この記事では、自分でできる駒のセルフチェックについてご紹介してきました。
駒はひどく反ってしまうと、交換しなければいけなくなり、大きな出費になってしまいます。
そうならないためにも、月に一度、また、弦を張り替えたときには、駒のセルフチェックをしてみることをおすすめします。
チェックするときは、以下の項目を確認してみましょう。
- テールピース側の駒の面と表板が直角になっているか
- 駒の足が浮いて隙間ができていないか
ぜひ、試してみてください!