コントラバスはオーケストラや吹奏楽などでリズムを担当することが多い楽器です。
単純なリズムなら問題ないと思いますが、ときどき出てくるのが2拍3連のリズムです。
わかってしまえば、そんなに難しくありません。
この記事では、2拍3連のリズムを最速できるようになる練習法をご紹介します。
2拍3連とは
2拍3連のリズムとは、たとえば、下のような楽譜です。
上の段が4分音符、下の段が2拍の中に3連符があります。
この楽譜を2本のコントラバスで弾くと、どんなリズムになるかわかりますか?
楽器を初めて間もない初心者の方だと、2拍の方を弾いても、3連符の方を弾いても、もう一方につられて2拍3連のリズムにならないと思います。
いきなりできなくても、安心してください。
できないのは、頭の中でリズムがどう噛み合うのかが整理できていないだけです。
ちゃんと整理して考えたらすぐにできるようになります。
リズムを分解して整理してみましょう
リズムを整理するためにまず、2と3の最小公倍数は6です。
2拍を6つの箱に分けて考えます。
6文字の適当な言葉を考えてください。
ここでは、「コントラバス」とします。
そして、この箱1つ1つに名前をつけます。
この6つの箱に2拍のリズムを割り当てると、「コ」と「ラ」の箱に割り当たります。
同じように、6つの箱に3連のリズムを割り当てると、「コ」と「ト」と「バ」の箱に割り当たります。
これを表にすると、下の表のようになります。
- スタートは右手も左手同時です。
- 箱ひとつ分休んで、
- 3連を受け持つ右手、
- 2拍を受け持つ左手、
- 3連を受け持つ右手
- 箱一つ分休み
これの繰り返しです。
耳に聞こえるリズムとしては、「タンタタタン」となります。
これでリズムが整理できました。
2拍3連の練習法
さあ、いよいよ練習です。
ひとまずリズムを理解するために、コントラバスをおいてください。
イスに座って、太ももを左右の手で叩いて練習します。
右手の練習
「コントラバス」という言葉を口で繰り返します。
そして、表の赤い●を右手で太ももをたたきます。
表のとおりたたくと、「コ」と「ト」と「バ」のところでたたくことになります。
左手の練習
右手のときと同じように、「コントラバス」という言葉を口で繰り返します。
そして、青い●を左手で太ももをたたきます。
表のとおりたたくと、「コ」と「ラ」のところでたたくことになります。
右手と左手を一緒に練習
「コントラバス」という言葉を口で繰り返します。
表の赤い●を右手で、青い●を左手で太ももをたたきます。
右手も左手も表のとおり繰り返したたくことができるようになったら、口で言っていたコントラバスを口を閉じて声を出さないようにしてさらに繰り返します。
この時のリズムを聴いてみましょう。
「タンタタタン」と聞こえると思います。
これが2拍3連のリズムです。
リズムをたたきながら、意識を右手に集中してみて3連をたたけているかリズムを感じてみてください。
つぎに意識を左手に集中してみて2拍をたたけているかリズムを感じてみてください。
一度できるようになったら簡単なものです。
今度は徐々にテンポを上げていってみてください。
もう一歩進んで3拍4連
同じやり方で、3拍4連もできるようになります。
2拍3連だけで十分という方は、読み飛ばしてください。
3拍4連は、3と4の最小公倍数12で分解します。
12文字の言葉を考えます。
例として、ここでは、「コントラバスダイスキデス」とします。
用意した12個の箱にリズムを割り当てると下の表のようになります。
2拍3連に比べると少し複雑ですが、慣れればすぐにできるようになります。
ぜひ、挑戦してみてください。
まとめ
この記事では、2拍3連のリズムを最速できるようになる練習法をご紹介しました。
2拍3連を最速でできるようになる練習法は、
- ○拍△連のリズムは、○と△の最小公倍数のリズムに分解する
- 最小公倍数の言葉を考えて、その言葉にリズムを割り当てる
- 言葉を繰り返し言いながら、割り当てたリズムを左右の手でそれぞれたたいてみる
- 言葉を繰り返し言いながら、割り当てたリズムを両手でたたいてみる
リズムを分解して整理してみると、意外と簡単なリズムです。
曲に出てきて、焦らないように今のうちにできるようになっておきましょう!