新聞の演奏会についての記事で、
「息の合った演奏が響いた」
とか、
「息の合った演奏に大きな拍手が送られていました。」
という記事を見ることがあります。
この記事では、演奏中どんな呼吸をしているか意識すべき理由ついてご紹介します。
演奏中の呼吸
人の動きは、呼吸と深いつながりがあります。
その動きは呼吸のテンポ感に従います。
ゆっくり呼吸をした場合は、ゆっくりとした動作。
速い呼吸をした場合は、速い動作になります。
演奏でしっかり呼吸をコントロールできれば、身体が自然と動いてくれるようになります。
弾き始める前には、テンポ感を意識して弾きたいテンポに合わせた呼吸をすることで、頭と身体を一致させることができます。
息が合うとは
「息が合う」という言葉の意味を広辞苑で調べると、
両方の調子がよくあう。気持ちがぴったり一つになることをいう。
と出てきます。
この「息が合う」という言葉ですが、文字通り呼吸を合わせることで、気持ちもあってきます。
NLPという心理学があり、その中にペーシングという、人との関係を円滑に進めるためのコミュニケーションスキルがあります。
難しい話は置いといて、ペーシングというのは、ペースを合わせるということです。
声の調子や話し方の速さ、リズム、呼吸などをあわせていくと、安心感や信頼関係が増すというものです。
演奏中は、声を出して会話できないので、コミュニケーションツールとして、呼吸がとても大切になってきます。
アンサンブルでの呼吸
他の人の音を聞いてから音を出すと、その時点で遅れています。
ヴァイオリンの弓が動いたのを見て弾き始めると、これもその時点で遅れています。
いきなり弾き始めると、他の人はついてこれず、遅れてしまいます。
そこで、弾き始める、または吹き始める前の準備行動として、呼吸を見える形にします。
すると、そのスピード感を感じることができ、どのタイミングでどんな音が出てくるかを感じることができます。
さらに、呼吸の見せ方しだいで、自分がどうしたいという意志を伝えることもできるようになります。
その結果、テンポや音量、音質を合わせやすくなります。
呼吸と音で会話できるようになれば、お互いの安心感、信頼関係も増して、一体感のある演奏ができるようになります。
まとめ
この記事では、演奏中どんな呼吸をしているか意識すべき理由ついてご紹介しました。
弾き始める前には、頭と身体を一致させるために、自分が弾きたいテンポ感で呼吸します。
アンサンブルでは、次のようにすると息の合ったアンサンブルができるようになります。
- 他の人に自分がどうしたいか伝わるように呼吸をする
- 他の人の呼吸を感じて、自分の呼吸を合わせる
一体感を持った息の合ったいい演奏ができたとき、音楽の楽しさを一層感じることができると思います。
是非参考にしてみてください。