コントラバスで、2分音符のスラーの音型でビブラートをかけているとき、押さえる指が変わると、ビブラートがうまくかからなくなる経験をしたことありませんか?
伸ばしの音ならうまくビブラートをかけれるのに、なぜ指が変わるとおかしくなるのでしょうか。
これは、一つの音にビブラートがかけられるようになると、次にやってくる壁です。
この記事では、押さえる指が変わるときのコツについてご紹介します。
うまくビブラートがかからない原因
次の楽譜を見てください。
上の楽譜では、ビブラートをかける音をわかりすくするために、16分音符で書いています。
まずは楽譜どおりに弾いてみます。
どんな波形になるか頭にイメージします。
次のような波形になると思います。
低い方の波形の頂点が中指で押さえるところです。
そして、高い方の波形の頂点が小指で押さえるところです。
難しいところは、赤丸の部分です。
ビブラートをかけているので、左手はゆらしています。
中指の最後の波で音程を下げるために振りかぶって、振り下ろすと同時に小指を押さえなければいけません。
そして、小指で押さえたら、すぐに音程を下げるために振りかぶらなければいけません。
この動作を波形のテンポどおりに行わなければいけません。
この動作が波形のテンポからずれると、自分の弾いているテンポ感と食い違ってしまい、どのテンポで弾いているのかわからなくなってしまいます。
ここが、押さえる指を変えたときにビブラートがうまくいかない原因です。
この流れを感覚でやってしまう人も中にはいます。
そういう人はあまりビブラートの波で苦労しませんが、たいていの人のつまづく原因になっています。
ビブラートで指を変えるときのコツ
上で書いた原因が、頭のなかでちゃんと整理できていないと、闇雲に練習してもなかなかうまくなりません。
まずは、弦の上に指をおいて(押えなくてかまいません)、ゆっくりなテンポで手をゆらしながら、指を変える練習をします。
このとき次のことに注意します。
- 指を変えるときに、揺れのテンポに遅れたり走ったりしていないか
だいたいテンポどおりに動かせるようになったら、次は実際に押さえて弾いてみます。
このとき、次のことに注意します。
- 指を変えたあとの音の波のテンポが、変える前の波のテンポとおなじになっているか
もし指を変えたときに、ビブラートの波の上の頂点が裏拍になっていたら、指を変えたときにテンポがずれています。
まとめ
ビブラートをかけながら指を変えるときのコツは、
- 指を変えるときに、揺れのテンポに遅れたり走ったりしていないか
- 指を変えたあとの音の波のテンポが、変える前の波のテンポとおなじになっているか
ビブラートをかけながら指を変える動きは、2つの音に連続してビブラートをかけるときに必要なテクニックです。
このテクニックができるようになると、ビブラートを使える箇所が増えてきます。
ぜひ、マスターしておきましょう!
追記:「シフティングがあるときのビブラートのかけ方のコツ」の記事を書きました。
参考にしてみてください!