オーケストラや吹奏楽でコントラバスを始めたばかりの方で、しっかりした音が出せなくて困ってる人も多いのではないでしょうか。
この記事をご覧のあなたは、特に音の出だしの部分で
- 音がかすれたり
- 裏返ったり
して、どうすればいいか悩んでたりしませんか?
この記事では、コントラバスの音の出だしがかすれる4つの原因とその解決法についてご紹介します。
弓の毛が古すぎる
あなたが使っている弓の毛は、毛替してからどのくらい経っていますか?
弓の毛は、使っていても、使っていなくても、馬の尻尾から切り取られた瞬間から劣化が始まります。
弓の毛には、髪の毛と同じように、キューティクルがあります。
弓毛替えは、最低でも1~2年に1回はしておかないと、毛が傷んでキューティクルがつるつるになって引っかからなくなってしまいます。
この状態でしっかりした音を出そうとしても無理です。
学校の弓であれば、毛替してからどのくらい経っているのかを先生に聞いて、2年以上毛替していないようなら、毛替えをお願いしてみましょう。
松脂の量が少なすぎる
上で弓の毛にはキューティクルがあると書きました。
松脂を毛に塗ることで、そのキューティクルに松脂がついて摩擦力が高まって弦が引っかかります。
さらにその引っかかりが限界になって、弦がすべることで音が鳴ります。
松脂の量が少ないと、毛のキューティクルだけの摩擦力になってしまうので、毛が上滑りしてしまってかすれた音になってしまいます。
コントラバス用の松脂であれば、2回くらい塗るとちょうどいい引っかかりになると思います。
3回も4回も塗っていると、逆に塗り過ぎになってしまいます。
弾いたときに、チリチリといった松脂の音が出たりします。
つけ過ぎると、弦が滑って音が鳴っているときに、松脂で弦の振幅を止めてしまうので、つけすぎには注意しましょう。
音が鳴る仕組みについて、以下の記事を参考にしてみてください。

弦にかける重さが軽すぎる
コントラバスを弾くとき、右腕の重さを弦にしっかりのせて弾きます。
このときに弦が受ける重さが軽いと、毛にしっかり弦が引っかかることができなくて、音がかすれてしまいます。
元弓から先弓まで、弦が同じ重さを受けるように右腕の重さを弦にのせます。
力むと音がある一定より大きくならなくなってしまいます。
肘や手首の関節に力が入っていると、腕の重さが伝わりにくくなります。
肘や手首の力を抜いて、腕の重さを弦に伝えます。
弦が毛にかかっていないのに弾き始めている
上で弦にかける重さについて書きましたが、弦にかける重さがしっかりのっていないうちに弓をスタートしてしまうと音がかすれてしまいます。
弓をスタートするときは、弦に重さがしっかりのっている状態でなければしっかりした音が出ません。
弓のスタート前の準備として、重さをのせます。
そして、準備ができてから弓をスタートしましょう。
勢いまかせに、「ガッ」と弾き始めると、音がかすれたり、アクセントが付いたりしてしまいます。
準備ができたかどうかがわかりにくい方は、できるだけ「丁寧に」を意識して弾き始めると音がかすれることもなくなります。
まとめ
この記事では、コントラバスの音の出だしがかすれる4つの原因とその解決法についてご紹介しました。
- 弓の毛が古すぎる
→ 弓を毛替えに出しましょう! - 松脂の量が少なすぎる
→ 松脂を毛にしっかり塗りましょう!(ただし塗り過ぎは禁物) - 弦にかける重さが軽すぎる
→ 右腕の重さをしっかり弦にのせましょう!(力むのではなく) - 弦が毛にかかっていないのに弾き始めている
→ 音の発音に気を使って少し丁寧に弾きはじめましょう!
弓のスタートのときは、動いていなかったものを動かしたり、
また、切り返しのときは、動く方向を逆にしたりと状態が大きく変わるタイミングです。
状態が大きく変わるときは、いつも以上に「丁寧に」弾いてあげると楽器もそれに応えてくれます。
ぜひ、参考にしてみてください!