弓の返しの瞬間、ふっと音が弱くなってしまうことはありませんか?
これは、殆どの人についてしまう、あるクセが原因です。
この記事では、弓の返しで音が抜けてしまう理由についてご紹介します。
これから伝えたいことは・・・
音が抜けてしまう理由
弓の返しの前に、右手の握りこみ(やその開放)の動作をすると思います。
この動作のときに、以下のような動きをしていると音が抜けてしまいます。
- 弓中の時の右腕のスピードと、弓の返し直前の、右腕の速さが同じ
- 握りこみを弓の返しと同時に行っている
- 弓の返しの直前に、弦にかかる重さを軽くしている
右腕の速さを変えないまま握りこみの動作を行うと、「弓の速さ=右腕の速さ+握りこみの速さ」となります。
すると、弓のスピードがそれまでより速くなったことになり、音量が大きくなります。
これをごまかすために、弦にかかる重さを軽くしてしまい、その結果として音が弱くなってしまいます。
おそらくこのクセを持っている人は無意識でやっている動作なので、なかなか気付かず治りにくいクセでもあります。
しかし、このクセが治ると、音がつながり均一な音で弦を鳴らすことができます。
この機会に治しておきましょう。
クセを治すために
弓の返しのイメージを少し変える必要があります。
次の3つの項目に注意しながら弓の返しを行ってください。
1.弓の握りこみ動作中は右腕の速さを遅くする
右腕の速さを、以下になるように遅くします。
握りこみ動作前の右腕の速さ=握りこみ中の右腕の速さ+握りこみの速さ
2.弓の握りこみの動作は、弓を返す前に済ませておく
握りこみの動作は弓を返す前にゆっくり行い、弓を返すときは押すだけ(または引くだけ)にします。
3.弦にかかる重さを常に同じにする
弓の根元では弦に重さがかけやすく、弓の先では重さがかけにくいので、常に弦に同じ重さがかかるように弓にかける重さを調整します。
まとめ
この記事では、弓の返しで音が抜けてしまう理由についてご紹介してきました。
弓の返しで音が抜けないために、気をつけることは次の3つです。
- 弓の握りこみ動作中は右腕の速さを遅くする
- 弓の握りこみの動作は、弓を返す前に済ませておく
- 弦にかかる重さを常に同じにする
音をつなげて、フレーズの説得力を手に入れましょう!