コントラバスには、楽器を支えるためにエンドピンがついています。
このエンドピンの素材を変えると、コントラバスの音や弾いた感じも、別の楽器のように印象が変わることをしっていますか?
この記事では、エンドピンの素材の違いで音がどう変わるかをご紹介します。
エンドピンの素材
ほとんどの楽器のエンドピンは、スチールでできていると思います。
コントラバスのエンドピンの素材には、
- スチール
- カーボン
- チタン
- 真鍮
- タングステン
と、いろんな素材が発売されています。
それぞれの素材によって、音の特徴がはっきりと出てきます。
スチール
低音から高音までバランスよく鳴ります。
これといった特徴もありません。
カーボン
カーボンは素材が金属ではないため、金属的な音の硬さがなくなります。
右手の抵抗も軽く、すっと音が出る感じがします。
高音の伸びはいいと感じましたが、低音は音質が軽い印象でした。
チタン
チタンは、かなり音が硬く感じました。
反応はよく発音もはっきりしています。
反応が遅い楽器にはいいかもしれません。
逆に、反応の良い楽器には、キンキンと耳障りな場合もあります。
真鍮(しんちゅう)
中低音について、ほどよく柔らかい豊かな音が鳴る感じがします。
高音の伸びは、少し足りないかもしれません。
タングステン
非常に重い金属のためか、音はどっしりとした低音が響く感じがします。
右手の抵抗も重い感じで、長時間弾くとかなり疲れるかもしれません。
今の楽器につけているエンドピンの素材は?
私の楽器は、明るく反応のいい楽器です。
いろいろな素材を試した結果、今は、タングステン+スチール+真鍮という3層構造のエンドピンをつけています。
タングステンの低音、中低音、スチールのバランスの良さがちょうど混ざった感じで、スチールのみより楽器にあっていると感じています。
私のエンドピンを作成して頂いた方の工房です。
私は、試奏用にエンドピンを送っていただきました。
自分の楽器は、反応が悪いなとか、もう少し低音の響きがほしいなとお考えの方は、エンドピンの素材を変えてみるのも一つではないかと思います。