コントラバス弾きのあなたは、どうしても練習時間が取れないとき、どうしていますか?
もちろん、毎日練習したほうがいいことはわかっています。
でも、勉強や仕事の時間を差し引くと30分しか残らない。
それなら今日は練習やめとこうかな。
と楽器を弾くのをあきらめてしまう人がたくさんいるのではないでしょうか。
自分がそうでした
実際に、就職したての自分がそうでした。
学生時代はじゅうぶん時間があって、毎日楽器を弾けていたのに、就職したとたん練習時間が取れなくなりました。
時間がないからと1日弾くのをあきらめると、次の日も、そのまた次の日もと、だんだん楽器を弾くことから遠ざかってしまいました。
これでは上達するはずがありません。
しかし、レッスンの日は容赦なく近づいてきます。
これではまずい。
そこで、練習時間が取れないとき用に「20分間の練習メニュー」を考えました。
そして、しばらく続けてみることに。
すると、不思議なことが起こりました。
それまで「今日も時間がないから」と弾かない方向に倒れていた意識が「20分あるから弾いておこう」という意識に変わり、練習の空白がどんどん減っていったのです。
それだけではありません。
時間のある時にも「さあ、今日こそ練習をやらなくては」と重い腰をあげるのではなく、さっと楽器を取り出せるようになりました。
心理的ハードルが下がったためです。
時間のあるときにまとめて練習しようと決意(言い訳)をするより、たった20分でも毎日楽器を弾くことのほうが上達への近道だ。
この時、そう実感しました。
たった20分で?
「20分でなにが練習できるの?」と思うかもしれません。
これだけはおさえておきたい、3つの練習とは、
- ロングトーン練習
- 移弦練習
- 音階練習
です。ではそれぞれを見ていきましょう。
ロングトーン練習(5分)
目的:安定した音が弾けるようになること
駒より(駒から2センチくらいのところ)を弦にしっかり重さをかけて、ゆっくりロングトーンします。
16拍くらいはできると思います。
チェック項目:
- 弓の毛が弦にしっかりかかっているか
- 弓の速度が一定になっているか
- 同じ位置が弾けているか
- 弦にかかる重さが安定しているか
移弦練習(5分)
目的:移弦のときになめらかな移弦ができる
速さは4分音符=60で、G線とD線、D線とA線、A線とE線の移弦を4分音符のスラーで移弦練習します。
チェック項目:
- 肘の動きが滑らになっているか
- 音の移り変わりが拍どおりになっているか
- 移弦の前後で音質が変わっていないか
音階練習(10分)
目的:音程の感覚を身につけること。安定した左手の形を身につけること
13音階の中から4つくらいを選んで音階練習をします。
速さは、4分音符=60で2拍で、指板と駒のちょうど中間あたりで音階を弾きます。
音階を弾くときは、必ず次の音の音程を頭で思い浮かべてください。
そして、思い浮かべた音に自分の音があっているかを確認してください。
また、音程があってないとわかった時は、チューナーでその音だけを修正して合わせても意味がありません。
間違った音のひとつ前の音~次の音までを弾いて、正しい音程になったことを確認してください。
チェック項目:
- 次の音の音程が想像出来ていること
- シフティングがある場合、左手を押さえたままシフティングできていること
- ゆっくりシフティングができていること
- 左手がふらふらせず、しっかり抑えられていること
まとめ
どんな人でも、まとまった練習時間が取れないときがあります。
そんな時は「20分あるから楽器に触れよう!」と切り替えてみてください。
- ロングトーン練習(5分)
- 弓の毛が弦にしっかりかかっているか
- 弓の速度が一定になっているか
- 同じ位置が弾けているか
- 弦にかかる重さが安定しているか
- 移弦練習(5分)
- 肘の動きが滑らになっているか
- 音の移り変わりが拍どおりになっているか
- 移弦の前後で音質が変わっていないか
- 音階練習(10分)
- 次の音の音程が想像出来ていること
- シフティングがある場合、左手を押さえたままシフティングできていること
- ゆっくりシフティングができていること
- 左手がふらふらせず、しっかり抑えられていること
毎日少しでも楽器を弾くことが、上達への近道です!