コントラバスを初めて間がない初心者の方で、よくついてしまうクセがあります。
それは、弓先が下がるというクセです。
弾いているとき、弓先は下がっていませんか?
私自身これまで何回もこのクセと戦って直してことがあります。
この記事では、弓先が下がる理由とその直し方についてご紹介します。
弓先はなぜ下がるのか
弓先が下がることは、特別なことではありません。
普通に弾けば弓先は下がります。
腕は、肩から伸びています。
腕を振ると当然肩をを中心に回転運動します。
そのため、コントラバスを弓で弾くと、弓先にいけば行くほど弓先は下がります。
しかし、弦に対して毛が直角に当たったほうが、弦を効率よく振動させることができます。
どうにかして、回転運動を直線の運動に変える必要があります。
直線運動に変えるには、肩、肘、手首、指をうまく使わなければいけません。
弓先が下がる人の特徴とは?
うまく直線運動に変えられていない人は、弓先が下がってしまいます。
弓先が下がっている人は次の4つの特徴があります。
- 弾く位置に対して右肩の位置が高すぎる
- 弓中で肘が伸び切っている
- 手首の握り込みができていない
- 右手の中指が弓を支えきれていない
この4つのうち少なくとも1つでも思い当たる点があれば弓先が下がっている可能性があります。
弾く位置に対して右肩の位置が高すぎる
弾く位置とは、指板から駒までの間のどの位置を弾くかということです。
指板から1センチくらいのところを弾くときの右肩の高さで、駒から1センチくらいのところを弾こうとすると、弓先が下がります。
弾く位置によって、ちょうどいい右肩の高さは変わってきます。
弓中を弾くときに、肘に少し余裕を持てるくらいの右肩の高さにします。
そうすると、弓先のとき、肘を少し伸ばすことで直線の運動に変えることができます。
弓中で肘が伸び切っている
右肩の高さでも少し書きましたが、肘を常にピンっと伸ばして弾くと、肩の回転運動がそのまま弓に伝わってしまうため、弓先が下がります。
肩に一番近い関節の肘である程度直線運動に変えてあげれば、さらに先の関節で微調整が可能になってきます。
弓中では肘に余裕をもたせ、弓先で少し伸ばす動きを加えると、手首の高さを一定にすることができるので、弓先が下がらなくなります。
手首の握り込みができていない
ボーイングで、弓をダウンからアップに方向転換する前に、手首を握り込む動作を行います。
この動作ができていないと、弓先が下がります。
自分の方の真下を弓が通るとき、腕と弓の角度がほぼ直角です。
しかし、弓先のときは、腕と弓の角度は鋭角になります。
その角度を握り込む動作でつくってあげると、弓先が下がらなくなります。
右手の中指が弓を支えきれていない
右手の中指は弓先が下がらないように弓を支える役目があります。
上で弓を切り返す前に、手首の握り込みの動きについて書きました。
この握り込みの動きのときに、中指で弓をしっかり支えていないと弓先が下がります。
握り込む動作をシているとき、中指が弓を支えている感覚に注意して置くと、弓先が下がらなくなります。
鏡を使ってチェック
ここまでご紹介した、肩、肘、手首、指の動きを意識すると弓先は下がりにくくなります。
ただ、弓先が下がっていないかを確認する方法に落とし穴があります。
自分の目で弓を直接見ると、弓先が下がっているか確認できません。
自分では弦に対して直角のつもりでも、他の人が見ると下がってることが多くあります。
これは、角度による錯覚です。
自分の目では弦も弓も斜めからしか見えないので、錯覚してしまいます。
そこで、鏡を通して自分を見ると、他の人が見るのと同じ視線で自分を見ることができます。
最近では、スマホで簡単に動画も取れるので、動画に撮ってみて確認する方法もあります。
まとめ
この記事では、弓先が下がる理由とその直し方についてご紹介してきました。
弓先が下がっている人の特徴は、
- 弾く位置に対して右肩の位置が高すぎる
- 弓中で肘が伸び切っている
- 手首の握り込みができていない
- 右手の中指が弓を支えきれていない
弦に対して直角に弓を当てて弾けるようになると、音量も増します。
自分も弓先が下がっていないか不安な方は、ぜひ一度チェックしてみてください!
練習に鏡を使うことについては、以下の記事も参考にしてみてください。