コントラバスの個人練習で曲の練習をするとき、どんなふうに練習していますか?
工夫、試行錯誤しながら、いろんな練習方法で練習していると思います。
ただ、効率の悪い練習方法で練習しているとなかなか上達せず、悩んでいる方もいらっしゃるのではないでしょうか?
この記事では、長いフレーズを繰り返し練習する人ほど状態が遅い理由についてご紹介します。
長いフレーズを繰り返し練習するとなぜダメなのか
たとえば、交響曲を1曲、全体を繰り返し練習する人はいないと思います。
なぜでしょうか?
答えは簡単ですよね。
効率が悪いからです。
交響曲1曲、合奏で弾くと数十分。コントラバスのパートだけを弾いてもそれなりの時間がかかります。
一日にかけられる練習時間に何回練習できるでしょうか?
がんばって3回通り繰り返したとします。
その中には、うまく弾けるフレーズもあるし、そうでないフレーズもあると思います。
うまく弾けるフレーズは何回やってもうまく弾けるでしょう。
では、うまく弾けないフレーズは3回で弾けるようになるでしょうか?
たった3回では、弾けるようにはなりません。
さらに、人の記憶は一度にたくさん覚えることはできません。
弾きながら「ここうまく弾けてない」と思って覚えておこうとしても、通して弾き終わったあとに記憶に強く残っているのはせいぜい最後の3つくらいでしょうか。
それ以前のところは、楽譜を見ながら一つずつ思い出しながら練習しないといけません。
思い出しているうちにどんどん時間が過ぎて、結局その日の練習での進歩がほとんどないにも関わらず、練習はやったという達成感だけを感じます。
これを繰り返していると、そのうち「なぜ練習はちゃんとしているのに、自分はうまくならないんだろう?」と思うようになります。
さらに、「自分は才能ないからコントラバスやめようか」なんて思う人もいるかもしれません。
しかし、それは才能の問題ではなく練習の方法が悪いだけです。
練習方法を見直せばほとんどの人はメキメキ上達します。
練習方法を見直そう!
上達の速度を一気に上げるために、練習方法を見直します。
曲の練習でもっと効率的に練習するなら、うまく弾けるフレーズにかけた時間を弾けないフレーズにかけたいところです。
うまく弾けないフレーズを集中的に練習したほうが効率的です。
同じことが1つのフレーズでも当てはまります。
たとえば、8小節のフレーズがあったとします。
そのフレーズの中にも、うまく弾けるところと、そうでないところがあります。
あなたは、8小節のフレーズを繰り返し練習しますか?
8小節のフレーズを通して弾く前に、練習しておくことがありますよね。
そう。うまく弾けないところを取り出してそこだけ練習します。
- 弾けないところの音2つだけ弾きます。
- 繰り返し弾いてもうまく弾けるようなら、音を1つか2つ付け足して弾いてみます。
- 付け足した音を含めて繰り返し弾いてもうまく弾けるようになったら、さらに音を付け足して弾きます。
3.を繰り返して、音を増やしていきます。 - うまく弾けないところの周辺が弾けるようになったら、前後の小節を含めて弾いてみます。
そこで新たにうまく弾けないところが出てきたら、その部分について、1.の練習に戻ります。
この練習方法でうまく弾けるところを増やしていくと、確実にうまく弾ける部分を増えていき、さらにやればやるほど前に練習したことが生きてくるので、うまく弾けないフレーズが減ってきます。
まとめ
この記事では、長いフレーズを繰り返し練習する人ほど状態が遅い理由と練習方法の見直しついてご紹介しました。
練習方法を見直すだけで、練習してもなかなか上達しなかった人でも上達のスピードが格段に上がります。
また、この記事で説明した練習方法によく似た方法で、後ろから後ろから練習していく練習も効果的です。
ぜひ、試してみてください!