コントラバスのレッスンで、「力が入ってるから脱力して!」と言われることがあります。
特に初心者の方は、この注意を受けることが多いのではないでしょうか。
脱力って言われても、力抜いたら立てないし、楽器も弾けないよ。
まして、自分では力入れてるつもりないし、筋肉ごとに力を入れたり抜いたりできないよ。
なんて感じることもあると思います。
私もそう思っていました。
脱力のコツ
そんな方は、これからご紹介する方法を試してみてください。
手順はシンプルで、3つのステップです。
- 力を思いっきり入れる
- 力を抜く
- 抜いた状態のイメージを記憶する。
1.力を思いっきり入れる
元弓で弾き始める構えをして、弦に重さをかけて、これから弾き始める状態にします。
そのあと、首から手にかけて、プルプルするくらい力を入れてみてください。
2.力を抜く
構えを崩さないまま、フッと力を抜きます。
緊張していた筋肉が、一気に開放され楽になります。
3.抜いた状態を意識する
この時の状態が脱力した状態です。
脱力状態とは、必要ない筋肉の力が抜けた状態です。
全身(首、肩、腕、手、指)の状態のイメージを頭に入れます。
そして、力を入れていないけど動きを意識できる状態を保ちながら、右手をダウン方向に弾きます。
これで、脱力した状態でダウンを弾き始めることができます。
自分が思っているより大きな音が出ると思います。
力が入っている状態で弾くと、弦に腕の重さが十分かかっていなかったり、逆に重さをかけすぎて弦の振動を毛が止めていたりするため、音が小さくなります。
元弓、先弓、中弓それぞれで、1~3のステップを行います。
そして、頭に入れたイメージから次のイメージへつなげるようにボーイング練習をします。
1~3のステップを繰り返して、頭にイメージができてくると脱力をあまり意識しなくても、脱力した状態で弾けるようになってきます。
まとめ
脱力を感じる手順
- 力を思いっきり入れる
- 力を抜く
- 抜いた状態のイメージを記憶する。
力を抜くために力を入れるという逆の発想がポイントです。
この記事ではボーイングについて書きましたが、左手や構え方などその他のことにも同様の手順が応用できます。
この記事でご紹介した方法は、「筋弛緩法」というリラックスするときに使われる方法です。
本番前の緊張を和らげてくれたりもする効果もあるようです。
脱力で困っている方は、ぜひお試しください!