コントラバスで曲を弾くと移弦が必ずでてきます。
スラーがかかった音に移弦があるとき、リズムが崩れたり、音にアクセントが付いたりしませんか?
この記事では、なめらかな移弦のための4つの練習についてご紹介します。
なめらかに移弦のために
滑らかに移弦するためには肩から肘にかけての動きがとても大切です。
移弦するとき、右肘の動きを意識してみてください。
移弦の前後で腕や肘の動きがカクカクしていませんか?
肘の動きに角があると、その角の影響がかならず音に現れます。
なめらかな音にするには、奏者の動きもなめらかになっている必要があります。
そのために、移弦するときの肘や腕の動き(軌跡)がどのようになっているかを確認しておきましょう。
移弦の練習
シンプルにするために左手は使わず、G線、D線、A線の開放弦3弦の移弦を考えてみます。
下にご紹介する楽譜以外にも、いろんな移弦練習が考えられると思います。
楽器で遊ぶことも大切なので、自分でどんどんアレンジして、遊んでみましょう。
移弦の練習その1
1つ目の練習は、次の楽譜です。
ひたすら繰り返します。
最初はゆっくりのテンポでかまわないので、肩から肘にかけての動きがなめらかになることを意識してみてください。
肘の軌跡が右側の丸が大きい∞(無限大)の記号に似た軌跡になると思います。
そして、弓先、弓中、弓元の3つの場所で弾いてみましょう。
テンポが速くなると、3弦の音量や音の長さのバランスを保つのが難しくなってきます。
G線とA線の音の長さが長くなりやすいので、D線と同じ音の長さになるように注意します。
バランスが崩れるのは、自分が思っている肘の動きがずれているので、正しいバランスになるように調整してみましょう。
移弦の練習その2
2つ目の練習は、次の楽譜です。
1つ目の練習の逆バージョンです。
スタート位置が違うだけで、肘や腕の軌跡は1つ目と同じようになると思います。
移弦の練習その3
3つ目の練習は、次の楽譜です。
前の2つは、端の弦からスタートしましたが、今度は真ん中の弦からスタートします。
G線とA線の音の長さが短くなりやすいので、D線の音とバランスを取って同じ長さになるように注意します。
移弦の練習その4
4つ目の練習は、次の楽譜です。
3つ目と同じく真ん中の弦からスタートですが、3つ目とは逆方向の弦から移弦していきます。
G線の音の長さが短くなりやすく、音も細くなりやすいので、他の音とのバランスに注意します。
まとめ
この記事では、なめらかな移弦のための4つの練習についてご紹介しました。
この記事でご紹介した4つの楽譜以外に、さらにリズムを変えたり、左手を加えたりとアレンジしてみるといいと思います。
肩や肘の動きをしっかり把握できていると、ボーイングが安定してきます。
ぜひ試してみてください!