弓を返した瞬間、次の音にアクセントがついてしまうことはありませんか?
これは、ほとんどの人についてしまう、あるクセが原因です。
この記事では、弓の返しでアクセントがついてしまう理由についてご紹介します。
アクセントがついてしまう理由
アクセントがついてしまうクセを身につけた人は、だいたい次のような流れで身についてしまうのではないでしょうか。
- 弓の返しで音がはっきり出ない
- 指揮者に発音が遅れているように聞こえる
- 指揮者にはっきり音を出すように指摘される
- 遅れないようにはっきり音を出す
- その結果、音にアクセントがつく
この流れを繰り返していると、そのうち、いつの間にかそうとしか弾けなくなってしまいます。
1の弓の返しで音がはっきり出ないのはなぜでしょうか。
弓の返しで音がはっきり出ない理由
弓の返しの前に、右手の握り込みの動作をすると思います。
この動作のときに、弦にかかる重さが軽くなって、音が抜けることがあります。
弦にかかる重さが軽くなった状態でそのまま弓を返すと、弓の毛がうまく弦に引っかかりません。
その結果、音が裏返ったり、かすれたりします。
音をはっきり出そうとするとアクセントがつく理由
弓の返しで重さが軽くなった状態で、はっきり音を出すにはどうするか。
発音の直前に重さをのせ直します。
その結果、音にアクセントがついてしまいます。
これを身につけてしまうと、クセになってしまいなかなか治らなくなります。
もし自分がそうかもと思ったら、この機会に治しておきましょう。
アクセントをつけないようにするには?
このクセを治すためには、そもそもの原因である、弓の返しのときに重さを軽くすることをやめなければいけません。
弦に重さをかけるとき、弓にはテコの原理がはたらきます。
つまり、弓の根元では弦に重さがかけやすく、弓の先では重さがかけにくくなります。
そのため、常に弦に同じ重さがかかるように弓にかける重さを調整します。
また、握り込み中は重さのコントロールが難しいので、特に注意する必要があります。
弦にかかる重さがかかった状態で弓をゆっくり返すと、アクセントがつかないきれいなブロック形の音を出すことができます。
まとめ
この記事では、弓の返しでアクセントがついてしまう理由についてご紹介してきました。
弓の返しでアクセントをつけないために、気をつけることは次の3つです。
-
- 弦にかかる重さを常に同じにして、弓をゆっくり返す
- 特に弓を返す直前の右手の握り込み中は、弦にかかる重さに注意する
すべての弓の返しでアクセントがついてしまうと、幼稚な音楽に聞こえてしまいます。
きれいな弓の返しを身につけて、ワンランク上の表現力を手に入れましょう!
弓の返しについては、以下の記事も参考にしてみてはいかがでしょうか。